藍先輩の危険な溺愛レッスン。
「だってなんだか怖くて。
その人見た目も大きくて威圧感が凄いし声も太いから。それにこっちの話をきいてくれなさそうで」


その人のことを思い出しただけでも背筋がゾクッとする。


身震いしていたら、突然後ろから声がした。


「藍先輩ーおはようございます」


振り返ると3人の女子グループが手を振りながら近寄ってくる。


「あいくん、おはよう」


「あいー、はよっ」


それだけじゃなくて、あちこちから声をかけられる。


「やあ、おはよ」


それに対して柔らかな笑みを返す先輩。


「やあ」なんて紳士的な挨拶をする人なんて実際に見たのは初めてかも。


女子達はキャピキャピしながら彼の周りに集まってくる。


目にはハートマークが浮かんでそうだ。
< 21 / 332 >

この作品をシェア

pagetop