藍先輩の危険な溺愛レッスン。
甘くて溶けそう
「先輩、私、雪乃さんにお礼が言いたいです。あと石井さんにも」
無事に仲直りした後、駅からの坂道を先輩の腕を引っ張りながら歩いた。
いつもは渋々だけど今日は久しぶりに一緒に歩けて嬉しくてニコニコ。
「それなら俺が代わりに伝えておくから大丈夫だよ」
「でも、自分の口からお礼が言いたいです」
「そうなの?真面目なんだなぁ」
「そんなことないです」
彼は私をしげしげと見つめてからフッと笑う。
「そういうとこも好きだけど」
「えっ、えとそんなつもりでは」
別に褒められようと思って言ったわけじゃないので顔が熱くなる。
「すぐに赤くなるんだね」
「だって」
「はぁ、やっぱり可愛いな」
ため息交じりで言われた。
「そんなことないですよ」
「赤くなってるよ、ほらここも」
耳たぶをつままれてドキッとした。
「きゃ」
「きゃ、だって。ほんと初心(ウブ)だな」