藍先輩の危険な溺愛レッスン。
やっぱり、中学の頃と同じで私達だけ取り残されていってるんだな。


私のせいで瑠夏ちゃんが男子に敬遠されちゃう。


ましてや中島くんともますます距離が開いちゃうのかも。


そんなの駄目だ。


なんのために、藍先輩のレッスンをがんばってきたの。


男子に慣れて瑠夏ちゃんにこれ以上負担をかけないためだ。


そろそろ大丈夫だよね。だって、私はちゃんと好きな男の人だっているんだから。


いつまでも男性恐怖症なんて言ってられないよ。


膝の上に置いていた手でぎゅっと拳をつくった。


「佐倉、瑠夏無しでも大丈夫だろ?夏祭りいこうぜ」


中島くんはこちらへ向き直り誘ってきた。


「あ、そそそ、そだね、いってみようかな」


それ対してなんとかぎこちない笑顔を作って答えた。


中島くんは一瞬えって顔をする。


オッケーするとは思ってもなかったみたい。


「いいのか?」
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