藍先輩の危険な溺愛レッスン。
女子のグループが話しかけたそうに椅子から立ち上がったので、私は急いで先輩に走り寄る。


「藍先輩、早く行きましょ」


見れば、彼は体操服を着ているのでいつにも増してスタイルがいいのが目立つ。


スラリとしているけど、筋肉質で背が高い。


その上、愛想良く明るい笑顔を浮かべているからキラキラ度マックス。


藍先輩ってもしかしたら私以上に護衛が必要なんじゃないかな。


「さっ、早く行きましょ。体育館に行けばいいですか？」


「うん、次体育だから」


「わかりました｣


彼の腕を掴んで引っ張っていく。


廊下の端の階段のあたりまで、辿り着いたのでようやく息をついた。


そこで手を離したら先輩がつまらなそうに眉を寄せる。


「手繋いでいこうよ」


そう言ったかと思ったら本当に手を繋いできたのでびっくりした。


しかもがっつりと恋人つなぎ。
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