藍先輩の危険な溺愛レッスン。
些細なことで嫉妬して先輩といちゃついている場合じゃなかった。


「先輩、あの、雪乃さんを紹介してください」


小声でお願いしてみた。


「ん?いまさら」


「はい」


そこでようやく先輩が私を雪乃さんに紹介してくれた。


「雪乃、彼女が愛菜ちゃんだよ。いつも話してる子」


「こんにちは、佐倉愛菜です」


ペコッと頭を下げた。


「初めまして、白井雪乃(しらいゆきの)です。藍の幼なじみです」


「あ、あの先日は危ないところを助けていただきありがとうございます」


私が権田さんに部室に閉じ込められた時、彼女が探すのに協力してくれた。


きちんとお礼が言いたかった。


「ううん、そんなの全然。私はたいしたことはしてないから」


「いや、あの時は本当に助かったよ。俺だけだったら見つけられなかった」


そこで藍先輩も会話に入ってきた。
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