藍先輩の危険な溺愛レッスン。
「ハハ、わかりますそれ」


彼女の言い方からして藍先輩がこれまでかなりモテてきたんだろうなって思った。


「でも愛菜ちゃんのことはこれまでと全然違うみたいだから」


「そうですかね……」


そう言われてもあんまりピンと来ない。


私自身が誰かを好きになることなんて生まれて初めてだからかもしれない。


「うん、そうだよ。自信もって」


励まされちゃった。優しい人だな雪乃さんって。


私からも一つ聞いてみたいことがあった。


「あの……生徒会で会長と副会長だったって聞いて」


権田さんが昨年の生徒会での二人のことを話していたことを想いだした。


藍先輩が雪乃さんを利用してるって言っていた事。


「うん、そう。藍が誘ってくれて。
私、それまで凄く引っ込み思案だったんだけど藍が会長をするからそのサポート役にって推薦してくれたの。
あの頃は楽しかったんだ。
藍が表立ったことをしてくれて私は裏方で、それぞれうまく役割分担出来ててうまく回っていたの」
< 237 / 332 >

この作品をシェア

pagetop