藍先輩の危険な溺愛レッスン。
「そうなんですね」


雪乃さんは懐かしそうに目を細める。


きっと生徒会の活動をしていたことは彼女にとって楽しい思い出の一つなんだろうな。


利用したとかされたとか、そんな他人の噂がいかにあてにならないかって彼女の表情がすべて物語ってる。


「私も同じかもしれないです。
男子が苦手で話をするのも怖かったんだけど、先輩といると無理やりにでも慣らされて来ちゃって。
そしたら少しづつだけど他の男子とも話せるようになってきて」


「そっか、じゃあ私達同じかも。案外似てるのかもしれないね」


「え、そうですか?」


こんな賢くて綺麗な人と私に共通点なんてあるのかな。


「ほら、藍に新しい世界に連れ出された者同士だから」


「あ、本当ですね」


そう言われてみればなるほどそうなのかも。
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