藍先輩の危険な溺愛レッスン。
「駄目だよそんなの。
ちゃんと聞くから。愛菜ちゃんの気になってることは全部」


まだ迷っている私に彼は優しく促してくれた。


だから、思い切って聞いてみようと思った。


「じゃあ、雪乃さんのことを聞いてもいいの?」


「構わないよ」


聞くのが怖い。でも知りたい。


「本当はどう思ってるの?」


「そうだな、大切に思ってるけどやっぱり俺にとってはずっと幼なじみで友達だった」


彼は落ち着いて事実をありのまま話しているように見えた。


「でも、でも、一度も気持ちは動かなかった?」


だけどしつこく問いただしてしまった。


「なんでかな雪乃とはそういう風にはならないような気がしてた。
よく噂されてるのは知ってたけど、お互い同志みたいに思ってたから」


そう言い終わると彼は安心させるように私の頭を撫でてくれた。


「向こうだってきっと同じだよ」


「本当に?でももし雪乃さんが先輩を好きだったら?その時は?」


彼は苦笑いして私の唇に人差し指を添える。
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