藍先輩の危険な溺愛レッスン。
大きな瞳をより大きく見開いてびっくりしている。


どうしたんだろう。


「あ、どうかな?」


「……うん」


曖昧に返事をして眉根を寄せる。


うん、だけじゃわからないよ。


うそ、もしかしたらあんまり似合っていないのかな。


とんでもなく見苦しいとか?


「とりあえず中に入って」


静かな口調で言われて戸惑ってしまった。


彼はスッと無表情になるからほんとにどうしたんだろうって不安になる。


いつもなら髪型を少し変えただけでもすぐに気が付いて、可愛いって褒めてくれるのに。


言われた通り部屋の中に入った。


だけど、もうあんまり時間がないのでそろそろ中梅神社に向かわないといけない。


お部屋でゆっくりしてもいられないんだけどな。
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