藍先輩の危険な溺愛レッスン。
彼の唇が耳たぶに移動したからゾクゾクと甘い微熱が身体中に走った。


「ん……ふわ……」


思わず吐息が漏れてしまう。


浴衣の袖の中に彼の手が強引に入ってきて二の腕を直に撫でられる。


「ひゃ」


彼の浅い息遣いを耳元で感じたら、かあっと身体中が沸騰する。


本能的に危険だって感じた。


逃げるように身体をよじろうとしたけど強い力でとめられる。


腰に手を回されて身動き取れない。


ああ、いつもとまるで違う。


圧倒的な力で捕らえられる。


本気になった男の人にかなうわけなかった。


次の瞬間、彼は唇を重ねてきた。


「んんっ」


吸いつかれるようなその激しいキスに身体の奥が小さく震えた。


先輩、どうして?


止まらなくなりそうだから、口づけはしないんだって我慢しているようなことを昨日彼から聞いたばかりだ。


じゃあもう我慢はやめるってことなのかな。
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