藍先輩の危険な溺愛レッスン。
おとなしい私が逆らってこないだろうって思われているに違いない。


「何言ってるんですか?あっ、ひゃ……あんっ」


そのとき後ろから急に先輩に抱きすくめられた上に、首の後ろを指先でくすぐられた。


こそばゆくて変な声が出てしまって焦った。


「どうかしたの?」


原くんの怪訝そうな声に飛び上がりそうになる。


「なんでもないよ、歩いてたら転びそうになっただけ」


苦しい言い訳をする。


だけど、背中に先輩の熱い体温を感じて胸がドキドキしてしまった。


「や、だめ」


振り返って小さい声で彼を咎めたけど離してくれない。


「……っ」


その時。


突然耳たぶを舐められ必死で声を上げないように堪える。


次に私の首筋にも執拗に舌を這わせる彼。


「あ」


ザラリとした舌の感触が気持ち良すぎておかしくなりそう。
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