藍先輩の危険な溺愛レッスン。
「じゃあ俺瑠夏ちゃんに挨拶してから行くよ」


「はい」


２人で歩み寄ると瑠夏ちゃんの方から先輩に挨拶してきてくれた。


「先輩こんばんはー」


「瑠夏ちゃん久しぶり。今日は愛菜ちゃんのことよろしくね」


「ハイ任せてください。先輩、愛菜を送ってきてくれてありがとうございます」


「うん」


先輩は柔らかくニコッと天使級の笑顔を振りまくから瑠夏ちゃんはぱあーっと顔を輝かせる。


ああよかった。もういつもの先輩だ。


「じゃあね、愛菜ちゃん。また帰るときに連絡して」


先輩はこのあとクラスメイトの友人たちと合流するらしい。


「は、はい」


そっか、ここで先輩とはお別れ。


「愛菜ちゃん？手」


彼は上から覗きこむようにそっと私を見る。


「え？」


「離していい？」


かすかに苦笑いするその顔がまぶしいくらいカッコいい。
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