藍先輩の危険な溺愛レッスン。
レッスン2
出会い
先輩と初めて知り合ったのはつい最近のこと。
元はと言えば、うちの母と、先輩が話をするようになったのがきっかけだった。
我が家は私と両親の3人家族。
父は普通の会社員で今は四国に単身赴任している。
母は(あいさい弁当)っていうお弁当屋さんを経営している。
無農薬野菜や身体に優しい自然派のお弁当はご近所でも人気のお店。
私は高校生になったこの4月から毎日お店の厨房でお手伝いをしている。
家からお店までは歩いて15分くらいの距離がある。
家に帰るよりも先に駅に近いお店の方へ直行。
学校の制服の上にエプロンと三角巾をつけてお手伝いをしていた。
まだ簡単なものしか作れないけど、いずれは母のように美味しいお料理を作れるようになりたいなって思ってるんだ。
そこの常連さんで毎日晩御飯にお弁当を買いに来てくれているのが藍先輩。
彼は一人暮らしをしているそうだ。
母は愛想が良くておしゃべりなので、お客さんにも気さくに話しかける。