藍先輩の危険な溺愛レッスン。
そっと差し出された大きな手に、一瞬だけ触れてすぐに手をひっこめた。


彼は眉を下げて小さく笑った。


すいこまれそうなくらい穏やかで魅力的な笑みだから、ずっとドキドキしていた。


その翌週の今日からいよいよ2人きりになってみたら、思っていたよりゆるくて話しやすい人だった。


だけど、スキンシップが思っていたよりも多くてびっくりしたかも。


でもそっか……。


男の人に慣れるようにいろいろ教えてくれるらしいから、それもレッスンのうちなのかな？


もしそうじゃなかったら、それはそれでちょっと危険だもんね。


「……」


でもまだ初日だしあんまりそれに関しては深く考えるのはやめておこう。


実際、助けてもらえたのは事実なんだから。


今の私には彼だけが頼りだもん。


彼をきっかけに他の男子とも普通に話せるようになれたら……。


実を言うと、男子に慣れないといけない理由が私にはあるんだ。


とっても切実な理由が。


だからなるべく早く……。


そうなれたらいいな。

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