藍先輩の危険な溺愛レッスン。
男子に慣れないといけない理由
「愛菜ー、大丈夫?」
急いで校舎へ走っていくと、生徒玄関の方から瑠夏(るか)ちゃんもこっちへ向かい走ってきた。
寺田瑠夏(てらだるか)ちゃん。
紅茶色の輝くようなサラサラのショートヘアにスラリと長身のシルエット。
意志の強い瞳と薔薇色の唇が印象的なクールな美人だ。
そのへんの男子なんかよりもずっとカッコいい私の親友。
「愛菜、またストーカーに絡まれてたんじゃないの?どうして私に連絡しないのよ?」
彼女はちょっと怒ったような口調で詰め寄ってきた。
男子が苦手でしょっちゅう困っている私のことを心配してくれているんだ。
「大丈夫、大丈夫、今日からボディーガードをお願いしてる人がいるから。その人と一緒に登校してきたから平気だよ」