藍先輩の危険な溺愛レッスン。
「え、なになに?」


「なんだか今日、いつにもまして愛菜が可愛い顔してるなって思って」


「そ、そんなことないよ」


「ううん、愛菜は可愛いよ。天使だもん」


真顔でそんな歯の浮くようなことを言ってぎゅっと抱きしめてくれるから、キャーキャー言って笑った。


「私の天使」


瑠夏ちゃんは中学2年の時に知り合った。


その時からずっと仲良し。


しっかりした性格の彼女と頼りない私が親友でいられるなんて奇跡みたいだけど、嬉しいな。


「瑠夏ちゃんこそ私の女神だよー」


私も瑠夏ちゃんにぎゅーとしがみついた。


優しくて強くて綺麗な彼女は私の憧れ。


それから彼女と腕を組んでおしゃべりしながら、教室へ向かった。


「宿題やってきた?」


「うん、でも数学のプリントちょっと難しかったね」


「ねー」
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