藍先輩の危険な溺愛レッスン。

中島くんは呆れたように私たち二人を見つめボソッとこう言った。


「瑠夏が佐倉のことを甘やかしすぎなんじゃないか？」


「は？」


「お前がいつまでも騎士（ナイト）気取りで守ってやってるから佐倉はいつまでもこんな……」


「中島、うるさい」


瑠夏ちゃんは途端に不機嫌になる。


「俺は佐倉のために言ってんだよ。なあ佐倉お前だってそう思うだろ？」


中島くんは私の方を向いて真剣な表情で同意を求めてきた。


「え……えと」


今ここで頷いたら、今までの瑠夏ちゃんの善意をすべて否定してしまうことになるかも。


だけど、中島くんの言ってることにも一理あって。


「ごめんね、私のせいで」


自分が情けなくなって謝るしかない。


「あ……いや俺は責めてるわけじゃなくて」