藍先輩の危険な溺愛レッスン。

「あれ？愛菜ちゃん、なにしてるのかな？」


「え、いえっ」


まずい、ついついアドレスをガン見してしまっていたらいきなり彼に声をかけられて焦った。


「俺のスマホに面白いものあった？」


「い、いえ。何にも見てませんよ。アハッ」


変な薄ら笑いでごまかそうとしてみた。


もしかしたら怒られるかもって思ったけど、彼は柔らかく笑っている。


「そうか、愛菜ちゃんって俺のことが気になるんだもんね」


今朝私がうっかり口をすべらせてしまったセリフだ。


くう、まだしっかり覚えてるの？


こんな時に言ってくるなんて意地悪。


顔がカッと熱くなる。


母が見てる前だっていうのに、先輩ったら。


「まあ、そんなに気になるんだったら後でたっぷり教えてあげるから」


「は？」