藍先輩の危険な溺愛レッスン。
鬼、悪魔、妖怪、って心の中で悪態をついていたら母が嬉しそうに声を上げる。


「まあーいいじゃない。いってらっしゃいよ愛菜。いっぱい楽しんでらっしゃいね」


そして、私の代わりに勝手にオッケーの返事をしてしまった。


その後、母と二人きりになってからやっぱり行きたくないって反論したけど当然却下された。





「先輩、もう帰りたいです」


「まだ来たばっかりだろ。何がそんなに嫌なんだよ?」


彼はさっきからあきれ顔で私をなだめている。


「だって、こんな格好恥ずかしいしさっきから視線感じて……」


「そんな服みたいな水着着て恥ずかしがらなくても」


「服じゃないもん」


私の着ているのはショートパンツとTシャツタイプの短キニっていうこれでも立派な水着。


だって露出するのが恥ずかしいんだもん。


私にはこれが精一杯だよ。


「それ脱いじゃえば?ビキニになるんだよね?」
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