藍先輩の危険な溺愛レッスン。
確かに私達と全く同じ体勢だ。


いかにもバカップルぽい彼らと同じことしてるなんて恥ずかしさの極み。


「愛菜ちゃんがそんなことするからやたら注目浴びるのかもね」


「ううっ、そんなぁ」


「そろそろ離れようか」


ため息まじりにそう言ってお腹に触れていた私の手をそっと引き離す彼。


「うん」


でも離れたら急に心細くなる。


なので、触れない程度の距離を保った。


「大丈夫だよ、そんなにビクビクしなくても。それにここは海だよ。もっと自分を解放して楽しんだら?」


「は、はあ」


解放って言われても。


彼の言ってる意味がさっぱり分からない。


「さあてと、そろそろレッスン開始しようか」


「え、ここでですか?」


ただ遊びに来ただけだと思っていたらレッスンだったんだ。


男の人に慣れるためのレッスン。


まさかここですることになるとは。


どうしよう、難しいことじゃなきゃいいんだけど。
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