春、君に別れを告げた
あっという間に冬は終わり、春がやってきた。未来が赤いマフラーをしなくなってすぐ、スヒョンたちの学校では卒業式が行われたのだ。

最後のホームルームが終わった後、卒業生は友達同士で写真を撮ったり、先生に卒業アルバムにメッセージを書いてもらったりして、別れの時を惜しんでいる。

スヒョンと未来は、校門の近くにある桜の木の下にいた。スヒョンは夕方には韓国行きの飛行機に乗る。そのため、卒業式が終わったらすぐに帰ってくるように親から言われているのだ。

一人で帰ろうとした刹那、「見送るよ!」と未来が言ってくれた。最後まで本当に優しい人なのだ。また、スヒョンの中で未来に対する想いが増える。

「彼氏とか、友達、放っておいていいの?」

学校での思い出を語り尽くした頃、スヒョンは未来に訊ねた。こんな最低な自分と一緒にいても、未来には何もない。散々つなぎ止めておきながら、スヒョンはそう思っていた。

「みんなとは、これから映画でも見に行こうかって言ってるんだ。でも、スヒョンとはこれが最後になっちゃうから」
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