運命が変えた一夜　～年上シェフの甘い溺愛～
職場には妊娠したことをまだ言っていない綾乃。
体調を気遣いながらそれまでの業務をこなしていた。

今のところ悟のサポートもあり、今まで通りに仕事をすることができている。何かあればいつでも在宅ワークや休職を考えている綾乃。
悟も理解して支えてくれていた。

「薄井さん、新規のクライアントとの打ち合わせ、20時に変更にしたいそうなんですが大丈夫ですか？」
部下からの言葉に綾乃は自分のスケジュール帳を見た。
「大丈夫です。」
「よろしくお願いします。」
相変わらず綾乃の仕事はかなり忙しい。

出勤こそ少し時間を遅らせているが帰宅するのはいつも終電時間ぎりぎりでかわりがない。
ただ、悟が迎えに来てくれているから、今までよりは早く帰宅することができていた。

前はレストランで夕食を食べていることが多かったが、今はつわりがひどく少しでも早く家でゆっくりしてほしいと、悟は夕食を作って綾乃を迎えに来ると、マンションで夕食を温めたり仕上げをしてすぐに綾乃が食べられるようにしてくれている。

においに敏感な今、レストランではなく家でおいしい料理が食べられる環境に綾乃は感謝していた。
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