運命が変えた一夜 ~年上シェフの甘い溺愛~
今の綾乃の世界にあるのは、自分と、仕事。それだけだ。

綾乃はマッサージを終えると髪を乾かしてセットし、寝室で着替えをする。
そのまま寝室の化粧台で化粧を済ませてリビングへ戻る。

まだ仕事へ出勤するまでは時間がある。
綾乃はダイニングテーブルの上にあるPCを開いた。

綾乃の仕事はシステムエンジニア。
技術には定評があり、綾乃を専属指名してくる企業も増えた。

担当している企業がら、社会情勢をつかむことも仕事のうちだ。

いろいろと新しい情報をみて、頭に入れながら、綾乃は立ち上がりいつものように昼食用のおにぎりをにぎる。

おにぎりに入れる具材は週末に作り置きして冷凍にしている。温かいご飯で握ることで自然解凍になる。こんな知恵も、年齢を重ねているからこそだと思いながら、綾乃は温かなお茶をタンブラーにいれた。
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