愛しても、いいですか
何飲む?そう聞かれるけど、普段大衆居酒屋しか行かない私は居酒屋にあるようなカクテルメニューしか知らない。
そう言うと優しく笑って、じゃあたまには居酒屋にないお洒落なカクテルでも飲めば、とカウンターのダンディーなマスターに、マティーニと私にはお薦めを、と頼んでくれた。
そんな風に優しく笑う奴だったっけ。
しばらくして、す、と置かれたカクテルはオレンジジュースみたいな見た目のカクテルだった。ミモザ、と言うらしい。
ミモザは見た目の通りオレンジジュースみたいなフルーティなカクテルだった。
美味しい、そう顔を綻ばせるとマスターも慎太郎も満足そうに微笑んだ。
アルコールも手伝ってか、ふわふわ心地よくて楽しい。つい饒舌になってしまう。
また他愛もない昔話に花を咲かせていたら、つい自分から卒業式の日のことを話題にしてしまった。
「…卒業式の日、覚えてる?」
「…ああ」
頷く慎太郎。
「私慎太郎に告白しようと思って屋上に呼び出したんだよ。でも告白する前に、沙耶香みたいな可愛げのない女彼女にしてくれる奴いるのかよって言われてさ」
ほんと、失礼な奴だったよ、昔から、と笑って言う。
そう言うと優しく笑って、じゃあたまには居酒屋にないお洒落なカクテルでも飲めば、とカウンターのダンディーなマスターに、マティーニと私にはお薦めを、と頼んでくれた。
そんな風に優しく笑う奴だったっけ。
しばらくして、す、と置かれたカクテルはオレンジジュースみたいな見た目のカクテルだった。ミモザ、と言うらしい。
ミモザは見た目の通りオレンジジュースみたいなフルーティなカクテルだった。
美味しい、そう顔を綻ばせるとマスターも慎太郎も満足そうに微笑んだ。
アルコールも手伝ってか、ふわふわ心地よくて楽しい。つい饒舌になってしまう。
また他愛もない昔話に花を咲かせていたら、つい自分から卒業式の日のことを話題にしてしまった。
「…卒業式の日、覚えてる?」
「…ああ」
頷く慎太郎。
「私慎太郎に告白しようと思って屋上に呼び出したんだよ。でも告白する前に、沙耶香みたいな可愛げのない女彼女にしてくれる奴いるのかよって言われてさ」
ほんと、失礼な奴だったよ、昔から、と笑って言う。