愛しても、いいですか
第2章 一つ屋根の下
まだまだ残暑厳しい9月の半ば。
土曜日の朝8時、いつもよりのんびり起きて窓を開け放すと、近所で咲いている金木犀のいい香りがふわっと流れ込んで来る。高く澄んだ空を見上げて今日もいい天気だなと思っていると、ピロン、とLINEの通知を知らせる音が響く。
ベッドのサイドテーブルに置いていたスマホを確認すると大石さんから。
『10時頃車で迎えに行くから、1週間分の荷物を用意しておいて』
一瞬何を言っているのかと思った。1週間分の荷物…?一体どこに連れて行かれるんだ…
でも、大石さんのその突拍子のない発言にいちいち驚くのはもう無駄だと思う。
この人はそういう人だ。私のためだとはいえ、期間限定彼氏を言い出した時点でこの人はもうおかしいのだから。
聞くだけ無駄だと分かりながらも、『どこに連れてくつもりですか』と返信する。
土曜日の朝8時、いつもよりのんびり起きて窓を開け放すと、近所で咲いている金木犀のいい香りがふわっと流れ込んで来る。高く澄んだ空を見上げて今日もいい天気だなと思っていると、ピロン、とLINEの通知を知らせる音が響く。
ベッドのサイドテーブルに置いていたスマホを確認すると大石さんから。
『10時頃車で迎えに行くから、1週間分の荷物を用意しておいて』
一瞬何を言っているのかと思った。1週間分の荷物…?一体どこに連れて行かれるんだ…
でも、大石さんのその突拍子のない発言にいちいち驚くのはもう無駄だと思う。
この人はそういう人だ。私のためだとはいえ、期間限定彼氏を言い出した時点でこの人はもうおかしいのだから。
聞くだけ無駄だと分かりながらも、『どこに連れてくつもりですか』と返信する。