愛しても、いいですか
「…それに、沙耶香ちゃんは何にも悪くない。そもそも俺がGOベッドの社長の息子で副社長だって、今まで黙ってたのが悪い」
そう言って大石さんはぽりぽりと後頭部を掻く。
その言葉に、そうだった、とその事実を思い出す。
「…それは、ほんとにびっくりしました…」
じとっと見つめてそう言えば、だよね、ごめん、と困ったように笑って謝る。
「ちょっと、びっくりさせたい気持ちもあって、さ…」
「…でも大石さん、何で私がGOベッドに勤めてるって知ってたんですか?私、言ったことなかったですよね…?」
疑問に思っていたことを伝えてみる。
ああ、と頷き、
「いつだったか沙耶香ちゃん、隼の店でいつもよりハイペースで飲んで泥酔してた時あったでしょ?」
そう言われて記憶を遡る。
…半年くらい前、仕事で大きなミスをした時だ。落ち込んで、でも加賀美さんには甘えることができなくて1人でヤケ酒をしていた時。
「その時沙耶香ちゃん自分のバッグ、ひっくり返しちゃってさ。溢れた中身拾うの手伝ってたら偶然社員証見ちゃって、その時知った」
そう言って大石さんはぽりぽりと後頭部を掻く。
その言葉に、そうだった、とその事実を思い出す。
「…それは、ほんとにびっくりしました…」
じとっと見つめてそう言えば、だよね、ごめん、と困ったように笑って謝る。
「ちょっと、びっくりさせたい気持ちもあって、さ…」
「…でも大石さん、何で私がGOベッドに勤めてるって知ってたんですか?私、言ったことなかったですよね…?」
疑問に思っていたことを伝えてみる。
ああ、と頷き、
「いつだったか沙耶香ちゃん、隼の店でいつもよりハイペースで飲んで泥酔してた時あったでしょ?」
そう言われて記憶を遡る。
…半年くらい前、仕事で大きなミスをした時だ。落ち込んで、でも加賀美さんには甘えることができなくて1人でヤケ酒をしていた時。
「その時沙耶香ちゃん自分のバッグ、ひっくり返しちゃってさ。溢れた中身拾うの手伝ってたら偶然社員証見ちゃって、その時知った」