御手洗くんと恋のおはなし
Ep4. やらずの雨
花屋の前を通り、一瞬足を止めかけたが「花より団子」の言葉を思い出しそのまま通りすぎた。
林和葉はそういう女の子である、と知り尽くしていた満はその先のケーキ屋さんに入店した。
ショーケースに目を走らせて、しばらくして店員に声をかけた。
「このプリンアソート、ください」
「かしこまりました」
商品を受け取り、再び外に出る。もう秋が過ぎゆく外気は冷たく、木枯らしを吹かせた。
和葉が、満の自宅にてケガをした。
急きょ搬送された彼女は、そのまま一週間ほどの入院となった。手術はなく安静のための入院だが、かわいそうなことをしたと満は反省している。
(俺が動揺させたせいだもんなぁ)
からかい半分で、キスをするような動作をした。
それに慌てて部屋から飛び出た和葉は、喫茶店へ続く階段を滑り落ち、運悪く骨折してしまったのだ。
まさか自分のからかい半分の悪戯で、和葉が怪我をするとはさすがの満も予測できなかった。
せめてもの罪滅ぼしのため、彼女が好きなスイーツを買い、家からいくつか暇つぶしの本を携え病院に向かった。
林和葉はそういう女の子である、と知り尽くしていた満はその先のケーキ屋さんに入店した。
ショーケースに目を走らせて、しばらくして店員に声をかけた。
「このプリンアソート、ください」
「かしこまりました」
商品を受け取り、再び外に出る。もう秋が過ぎゆく外気は冷たく、木枯らしを吹かせた。
和葉が、満の自宅にてケガをした。
急きょ搬送された彼女は、そのまま一週間ほどの入院となった。手術はなく安静のための入院だが、かわいそうなことをしたと満は反省している。
(俺が動揺させたせいだもんなぁ)
からかい半分で、キスをするような動作をした。
それに慌てて部屋から飛び出た和葉は、喫茶店へ続く階段を滑り落ち、運悪く骨折してしまったのだ。
まさか自分のからかい半分の悪戯で、和葉が怪我をするとはさすがの満も予測できなかった。
せめてもの罪滅ぼしのため、彼女が好きなスイーツを買い、家からいくつか暇つぶしの本を携え病院に向かった。