くびわ
長い両腕の間まで行けば、その腕は待ち焦がれたように私を抱きしめる。
「なちこ捕獲~」
ふにゃふにゃとした嬉しそうな声。
耳もとでやわらかく広がって
なんだろう…とてもほんわかする。
「ふふ、なちこはいい匂いだね
俺なちこの匂い大好き」
「綾羽くん変態っぽいよ」
「ここもマシュマロみたいだね~
柔らかくて美味しそう」
「そこ胸でーす。綾羽くんアウト」
おかまいなく胸元に顔を埋める綾羽くんに待ったをかけた。
美味しそうなんて、変態。
変態綾羽くんだ。