くびわ



「なちこ、そろそろ勉強終わりにして
くっつこうよ。俺もう我慢できないよ」


「あと少しだから、我慢して綾羽くん」


「やだやだ
かまってくれないと死んじゃうよ~」




ぎゅううっと全身で寂しいと言ってくる
綾羽くん。


まったく…という気持ちと、可愛いって
気持ちが複雑に混ざってかなり困りもの。




すると

私に全力スリスリしていた綾羽くんが顔を
上げて、じっと私を見つめてきた。




「綾羽くん?」


「…やっぱり、なちこには首輪が必要だ」


「あれ?似合うじゃなかったっけ?」



思い立ったように私を離し
綾羽くんは部屋を出ていってしまった。


< 4 / 20 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop