エリート外科医の灼熱求婚~独占本能で愛しい彼女を新妻に射止めたい~
「や……っ、ダ、ダメ……」
「なんだ、また煽ってるのか?」
「あ、煽ってなんて──」
「ないとは言わせない。まぁ、それでも恥じらうなら、せいぜい抵抗してみたらいい。どちらにせよ、百合はこれから散々俺に鳴かされるんだから」
「……っ⁉」
背中にまわった手が、ワンピースのファスナーを静かにおろした。
ゆっくりと背骨にそって這わされた指先が、焦らすように肌の上を滑っていく。
思わず身体の芯が甘く震えて、口からは嬌声がもれた。
必死に理性にしがみつく私を見て嘲笑った近衛先生は、私が反応する場所を執拗に攻め立てたあと、色香をまとった声で私にそっと囁いた。
「……素直になったほうが、今よりもっと気持ちよくしてやれる」
「や、あ……っ」
「まぁ、必死に快感に抗う姿にもそそられるけど……。今夜はたっぷりと時間をかけて、百合の弱いところを見つけてやる。一度や二度では終わらせないから、安心して」
「そん、な……っ」
意地悪なその言葉の通り、私は近衛先生の長くきれいな指と、劣情を仰ぎ立てる舌に、何度も意識を飛ばされかけた。
近衛先生が私の身体に触れるたびに、自分の口から聞いたこともないような官能的な声がもれた。