好きにさせてみせる
「・・・別に1人で帰れるのに」

「だって佐藤、知らない人にすぐ連れて行かれそうだから」

「?!」

小さい声で話したのに聞かれててびっくりした。

「そんなことない。いままで連れてかれたことないし」

「まぁ、俺が一緒に帰りたかっただけだけど」

「え、、」

「だって、最近佐藤と全然話せてないから」

「授業で話すじゃん」

「それだけじゃ、少ないんだよ。俺はもっと話したい」

「?!」

思わず照れてしまった。

しばらく沈黙が続いた。

「あのさ、連絡先聞いてもいいか?」

「あ・・うん。いいよ」

「ありがと」

私はこのとき、渡辺がマメな人に思えた。大体の人はクラスのグループか誰かに聞いてに勝手に追加してくるからだ。

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