好きにさせてみせる
うっすら誰かの声が聞こえてきた。

”寝てるか。なぁ、ひかり・・どうしたら俺を好きになってくれる ”

そう言い、私の顔に触れた。

気がつくとそこは白い天井だった。

体を起こすと突然カーテンが開いた。

「あら、佐藤さん目が覚めたのね。ここは保健室よ。あなた熱中症で倒れたのよ」

「そうなんですか。すみません。」

「お母さんが迎えに来るからそれまで休んでなさい。あと渡辺くん?彼にもきちんとお礼を言うのよ。ここまで運んでくれたんだから」

「あ・・はい。わかりました。」

その日はお母さんが迎えにきてくれ、倒れたことをとても心配させてしまった。
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