クールな副社長はウブな彼女を独占欲全開で奪いたい
 四人で手際よくパーティーの後片付けをして、また年末に皆で集まる予定を立ててからマンションを後にする。

 小春も慣れない環境に気を張っていたのか、帰りの車の中ではいつもより静かだった。

 俺たちのマンションへ帰宅して、小春をソファへ座らせる。

「コーヒーを入れるよ」

「私が」

「いいよ。疲れているだろう」

「ありがとうございます。……あの、カフェインレスにしてほしくて」

「胃でも痛くなった?」

「そうじゃないんですけど」

 歯切れの悪い返事をする小春に首を傾げながらも、ひとまず飲み物を用意してソファに腰掛けた。

「今日は楽しかったですね。結愛ちゃんも桜輔くんも可愛くて、癒されたなあ」

 小春が表情をほころばせる。
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