クールな副社長はウブな彼女を独占欲全開で奪いたい
「あのね。今回のお詫びに、食事に誘われたんだけど」
「食事?」
訝しい顔つきになった姉からすっと目を逸らす。
「奥さんと結愛ちゃんも一緒なんだけどね」
「そうなんだ。律儀な人だね。それで? いつ行くの?」
てっきり咎められると思っていたので、姉の反応に内心驚く。
「次のお休みが金曜日なんだけど、十七時に、うちまで迎えに来てくれるって」
「なに食べるの?」
「お寿司」
「結愛ちゃん食べられるの?」
「うん。いくらとエビが好きなんだって」
「へー。可愛い」
とくに気にした様子のない姉に恐る恐る尋ねる。
「あの、さ。奥さんがいる男性に送り迎えしてもらうのって、非常識じゃないかな」
「ちゃんとした理由があって、奥さんもそうするのを望んでいるのなら、別にいいんじゃないの?」
堅実な姉の意見が聞けて心が軽くなった。片隅でずっと、自分は間違った行動をしているのではないかと気を揉んでいたのだ。
私が気にしすぎなのかな。
遥人さんはさっきの電話で、私が隣にいると言わなかったから、伶香さんは気づいていないはず。
だから伶香さんの発言は本音なのだと思う。……たぶん。
「食事?」
訝しい顔つきになった姉からすっと目を逸らす。
「奥さんと結愛ちゃんも一緒なんだけどね」
「そうなんだ。律儀な人だね。それで? いつ行くの?」
てっきり咎められると思っていたので、姉の反応に内心驚く。
「次のお休みが金曜日なんだけど、十七時に、うちまで迎えに来てくれるって」
「なに食べるの?」
「お寿司」
「結愛ちゃん食べられるの?」
「うん。いくらとエビが好きなんだって」
「へー。可愛い」
とくに気にした様子のない姉に恐る恐る尋ねる。
「あの、さ。奥さんがいる男性に送り迎えしてもらうのって、非常識じゃないかな」
「ちゃんとした理由があって、奥さんもそうするのを望んでいるのなら、別にいいんじゃないの?」
堅実な姉の意見が聞けて心が軽くなった。片隅でずっと、自分は間違った行動をしているのではないかと気を揉んでいたのだ。
私が気にしすぎなのかな。
遥人さんはさっきの電話で、私が隣にいると言わなかったから、伶香さんは気づいていないはず。
だから伶香さんの発言は本音なのだと思う。……たぶん。