褒め上手な先輩の「可愛い」が止まりません
「【おはよう雪塚さん! 昨日は楽しかったね!
いきなりだけど、実は景斗がね……】」

「おい、何やって……っ、ふざけんな!」



顔を真っ赤にした景斗からスマホを守りつつ、声に出しながら文字を打ち込む。

くるくる回って逃げていると、クスクスと小さく笑う声が聞こえてきた。



「実玖っ! 何笑ってんだ! 手伝え!」

「えぇ~っ、どうしよっかな~」



楽しそうに笑っている実玖ちゃん。

手伝う気はさらさらないな。

バラさないけど、景斗にはしばらくヒヤヒヤした気分を味わってもらおう。



────
──



「ご飯ありがとうございました。美味しかったです」

「いえいえ! お口に合って良かった!」



朝食を食べ終え、お皿を洗っている景斗ママに食器を返却した。



「朝から騒いですみませんでした」

「ううん、景斗に無理矢理起こされたんでしょう? せっかく寝てたのにごめんね」



清水家は全員朝型生活らしく、俺が目を覚ました時には既にみんな起床していて、朝食も済ませていた。

遅くても、8時までには起きているらしい。
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