褒め上手な先輩の「可愛い」が止まりません
ご両親の睡眠妨害にならなくてホッとしたけれど、ちょうど景斗パパが2階の部屋でテレビを観ていて。

騒ぎを聞きつけて慌てて部屋に入ってきたんだよな。


経緯を話したら、景斗はともかく、実玖ちゃんまで怒られちゃって……。申し訳なさすぎて、彼女の顔をまともに見ることができなかった。

言動に気をつけるって決めたくせに何やってるんだ……。



お詫びに食器洗いを手伝おうとしたのだけど、「もうすぐ終わるから大丈夫よ」と断られてしまった。

なので、景斗の部屋に戻ることに。


そっとドアを開けると、景斗はゴロンとベッドに寝転んでいた。

こっちに背中を向けているから、寝ているのか起きているのかがわからない。



「け、景斗」

「ん?」



振り向いた彼の眉間にはうっすらシワが。

うわぁ、めちゃくちゃ不機嫌。これは相当根に持ってるな。



「そろそろ機嫌直してくれよ」

「これ見て機嫌直せるかよ」



ベッドに腰かけると、ムクッと起き上がってスマホの画面を見せられた。


そこには、
【おはよう! さっき西尾くんから話聞いたよ。いつか旅行、一緒に行けるといいね!】

という、雪塚さんからのメッセージと、笑っているキャラクターのスタンプが映っていた。
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