褒め上手な先輩の「可愛い」が止まりません
そういえば……夏休み、実玖ちゃんと景斗としか遊んでないな。雪塚さんとは偶然会っただけだし。



「えっ⁉ 清水さんの家に泊まったんですか⁉」

「う、うん……。あ、実玖ちゃんの部屋じゃなくて、景斗の部屋に泊まったから!」



驚愕している彼に慌てて説明をつけ加えた。


ふぅ、危ない危ない。

須川くんにとって実玖ちゃんはクラスメイトなんだから、そりゃビックリするよな。



「いつの間にそんなに仲良く……先輩、コミュ力高いですね~」



「いいなぁ」と羨む須川くん。


それはこっちのセリフだよ。

俺は実玖ちゃんと打ち解け合えるのに数ヶ月かかったのに。

須川くんは1ヶ月もしない間に打ち解け合えて、GWには一緒に遊びに出かけてた。


……って、なんで俺は後輩にやきもちを妬いているんだ。

同じクラスなんだから仲良くなる早さも違うだろ。

いくら実玖ちゃんと仲良しとはいえ、勝手に恋敵だと認識するのは失礼だ。
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