褒め上手な先輩の「可愛い」が止まりません
「先輩! おはようございます!」
「あ、おはよ〜」
鏡をしまっていると須川くんがやってきた。
彼と知り合ったのはつい先日のGW。
景斗と犬カフェに行った帰り道だった。
彼もその日、クラスメイトの才木さんと景斗の妹の実玖ちゃんの3人でおでかけしていて、その帰り道で遭遇したんだ。
お互い動物カフェに行ってたのかと驚いたんだけど……なんと、地元が同じで中学の後輩ということが判明。
しかも。
「まさか憧れの先輩と一緒に通学できる日が来るなんて……夢のようです!」
「あ、ありがとう……」
どうやら彼は、中学時代から俺のファンらしい。
というのも、俺は中学3年間成績トップだったため、全校生徒に名前が知れ渡っていて、当時からファンらしき人達がいた。
それで周りから、『学校のアイドル』って呼ばれてたんだ。
男子のファンもいたけど、それ以上に女子のファンが多かったんだよね。
だから今、同性のファンに出会えて、こうやって一対一で話せているのがすごく不思議な感じ。