褒め上手な先輩の「可愛い」が止まりません
「先輩って首席入学だったんですよね? 実は俺もなんです!」
「そうなの⁉ すごい偶然!」
一緒に電車に乗り込み、空席に着席。
本日新たに、お互いに高校の首席入学だったことが判明した。
母校の生徒達はプレッシャーかもしれないけど、先生は喜んでるだろうな。
「そうだ、せっかくだから連絡先交換しようよ! これも何かの縁だと思うし!」
「いいんですか⁉ ありがとうございます!」
そんなに喜んでもらえるなんて……。
むしろこっちがありがとうって言いたいよ。
最寄り駅に着き、学校までの道のりを歩く。
だんだん同じ制服姿の生徒達が増えてきた。
と同時に、俺達を見てヒソヒソと話す声も。
「ねぇ、あれって西尾先輩じゃない?」
「西尾……あぁ! 学校のアイドルって言われてる人?」
「そうそう! 首席入学した人で、1年の頃から成績トップなんだって! しかも中学の頃も3年間トップだったらしいよ!」
「えー! すごっ!」
「あ、西尾くんだ~。朝から見れてラッキー」
「ってか隣の子誰だろ? 超イケメンだね」
「確かに! 友達かな?」