褒め上手な先輩の「可愛い」が止まりません
スマホを取り出して写真フォルダを開き、画面を彼女に見せた。



「可愛い~! 色んな種類の犬がいたんだね」

「うん。俺は小型犬と遊んだんだけど、景斗はずっと大型犬と遊んでたよ」



パッと顔が明るくなった彼女に、今度は大型犬と戯れる景斗の写真を見せた。

スマホの電池が半分になるくらいずっと写真を撮ってたっけ。

犬達から顔をペロペロ舐められて幸せそうに笑ってたな。


ちょっと引くくらいベタベタしてたけど、犬達にとっては嬉しかったみたいで、後をずっとついて回っていた。

きっとハピくんのことも、あんな風に可愛がってたんだろうな。



「フフッ……なんか大型犬が2匹いるみたい」

「確かに! これとかどう?」


「おーい、何見てるの?」



写真に夢中になっていると、頭上から景斗の声が降ってきた。



「おはよう清水くん。今ね、西尾くんに犬カフェの写真見せてもらってたんだ」

「これ見て! よく撮れてるでしょ?」



笑いながら景斗に画面を見せる。


画面に映っているのは、大型犬達にもみくちゃにされて、笑っている景斗の姿。

あまりにも面白い光景だったからこっそり撮ったんだ。
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