褒め上手な先輩の「可愛い」が止まりません
体育館に向かい、準備体操を済ませて待機していると。



「おはようございます」

「「おはようございます!」」



握力計を持った先生が体育館に入ってきた。

良かった! シャトルランじゃなさそう!



「今日から体力テストを始めます。今日は握力と立ち幅跳びをします」



先生の説明を聞き、準備を始める。


このクラスは男女比に差があるため、出席番号順でグループ分けを行った。

前半グループが握力測定、後半グループが立ち幅跳びを先にやることに。


去年、タイミングが合わなくて思ったより跳べなかったんだよな。

今年は自己ベスト出してリベンジするぞ。



結果、目標の記録にはあと一歩だったものの、去年のリベンジは果たすことができた。



────
──


全員の計測が終わり、時間が10分ほど余ったので、壁に寄りかかって休憩。



「東馬! バスケしよーぜ」



すると、景斗がボールを指で回しながらやってきた。



「いいけど……チームは?」

「もうあっちにいる」



彼が指を差した、コートの真ん中にいるバスケ部のクラスメイト達に視線を移す。
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