白いジャージ3 ~先生とバージンロード~
「はぁ・・・」
空に向かって吐き出したため息が白く見えて、本格的な冬の訪れを感じさせた。
俺は・・・要君に嫉妬した。
要君は直のことが好きだ。
だから、呼び止めた。
―わかってるだろう?俺が彼氏なんだから―
そう要君に言いたかったのかも知れない。
そして・・・
どこか俺に似ている彼を、そのまま帰すことができなかった。
俺が要君の立場だったら・・・
間違いなく同じ行動に出たと思う。
俺が直の同級生だったら、もし直に彼氏がいると知っていても、好きになってしまうだろう。
そして、風邪を引いた直に、アイスを届けるだろう。