白いジャージ3 ~先生とバージンロード~
「酔ってないか?」
「ありがと。大丈夫」
先生は優しい。
きっとおじいちゃんになっても、先生はこのままなんだろうな。
「先生、本当に今日大丈夫だったの?」
私の質問に、先生は何も言わずにニッコリ笑って首をたてに2度振った。
「うわっ!混んでるなぁ」
病院の駐車場は混み合っていた。
「あ!あそこ、空いてるよ!」
私が指差した場所へ先生はゆっくりと車を動かした。
そして・・・、また私の『好き度』をUPさせちゃう一言を言った。
「ここは、車椅子の人専用の駐車場だからだめだな・・・」
胸が・・・熱くなるよ。
先生、尊敬するよ。
そういうことがちゃんと守れる人って、いそうでなかなかいない。
当たり前のことをサラッとできちゃう先生は、本当に素晴らしい人。
ゴミを捨てないとか、ご飯を残さないとか、優先座席に座らないとか・・・
そういう普通のことを普通にできる人って、少ないんだよ。