白いジャージ3 ~先生とバージンロード~


「俺が隣にいるのに、告白するなんて、いい度胸だな。男から見ても、君はかっこいいと思う。外見だけじゃなく中身も・・・ だからこそ、俺も黙ってられない。友達として直と仲良くしてやって、って言いたいけど、言えない。直のこと、好きだと思う気持ちがあるなら、直に近付くな」



『でも・・・忘れる努力はします。奪おうなんて思ってないし、来年結婚することも知ってる』



直は、俺の腰に手を回し、優しくその手を左右に動かした。




「結婚決まってるからって不安がないと思うかも知れないが、実際・・・今俺は不安だらけだ。もうすぐ結婚するってのに、要君の存在が怖くて仕方がねぇんだよ。わかるか?」




隣で・・・

直が泣いていた。




結婚が決まったからって、安心なんて出来ない。



結婚が決まっても、相手の心は自由だし、絶対に揺れないって保障はない。




本当に俺で良かったのか?ってやっぱり考えることもあるし、

もっと直には自由な時間が必要だったんじゃないか、なんて悩んだりもする。





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