白いジャージ3 ~先生とバージンロード~
『俺、余裕なんだと思ってた。だって、直っぺは、学校でも先生先生って先生のことばかり話してるし、俺なんか入る隙間もない。だから、直っぺの彼氏は不安なんて感じないんだと思ってた』
「余裕なんてないよ。相手の心の中を全部知ることなんて無理だからな。悪かったな。いつもはこんなキャラじゃないんだけど・・・ごめん」
要君は、こちらこそすいませんと何度も謝った。
要君にとって、最悪な告白になったことだろう。
直に電話を渡そうとした。
直は首を振った。
「じゃあ。いつかまた違う形で話せるといいな」
『はい。ありがとうございます。もうあきらめるからって直っぺに伝えてください』
電話を切った。
俺は何も言えずに、ただ直の肩に手を回し、直の首を俺の肩に乗せた。