白いジャージ3 ~先生とバージンロード~
瞬きもせずに、一点を見つめる先生の瞳が、あまりにもまっすぐで悲しそうに見えた。
先生、こっち見て。
直はいつも先生だけを見てるんだよ。
ごめんね、先生。
「先生・・・ごめんなさい。先生、無理しないでいいよ」
「無理?俺、そんな風に見えた?」
先生は、私の頬の涙を指で拭って、優しい微笑みを向けた。
『直に近付くな』と言ってくれたこと、びっくりしたけど本当に嬉しかった。
先生の口からそんなセリフが出ることは一生ないと思ってた。