白いジャージ3 ~先生とバージンロード~



ごめんね、先生。



『先生、先生』っていつも甘えて、先生はいつまでも『先生』でいてくれたんだ。





「先生って呼ぶの・・・やめる。だって、私がいつまでも先生って呼ぶから、先生はいつも先生らしくいなきゃいけないって・・・思うでしょ」




先生は、今まで見せたことのないような表情で私を見つめた。



少し目を細めて、口元は笑ってるのか泣いてるのかわからないような・・・





「直・・・そんなこと言わせてごめん。俺、お前に先生って呼ばれるの、嬉しいから。だってさ、俺は『先生』って呼んでくれるお前を好きになったから」



「でも・・・先生はいつもわがまま言わないし・・・いつも私ばっかり子供で・・・」




先生は、両手で私の顔を包み込んで、また優しく微笑んだ。







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