白いジャージ3 ~先生とバージンロード~


携帯のテレビ電話で先生の顔を見ながらカウントダウンをした。




私は0時を過ぎると、お姉ちゃんと一緒に近所の神社へと向かった。


小さい頃からよく来ていた神社。



でも、こうしてお姉ちゃんと一緒にここへ来た記憶がない。


2人で初詣なんて、初めてだね。




「直はいっぱい願うことあるでしょ!」


「お姉ちゃんこそ、今年は彼氏できますようにって願いなよ!」



背中をバシバシ叩かれて、嬉しくて涙が出そうだった。




「誠人とコンパ、早く企画してよ!もう帰ってきたんでしょ?」



先生が誠人さんにコンパの話をしてくれたらしいんだけど、

誠人さんは彼女なんかいらない、とコンパを断ってばかりだと言っていた。




「誠人さん、硬派なんだよ。だからコンパが嫌いみたい」



硬派と聞き、お姉ちゃんは目を輝かせた。



「いいね~!ますます誠人、タイプだわ!」





2人で並んで、除夜の鐘をついた。




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