白いジャージ3 ~先生とバージンロード~
「俺・・・泣きそう」
先生は前を向いたまま、ポツリと呟いた。
「先生?」
「変な気分。彼氏なんだけど、教師でもあって、親でもあるような・・・」
先生は、あごのひげを触りながら落ち着かない様子で私の方を見ずに言った。
「なんて言うか・・・お前の成長をずっと近くで見てきたから・・・感動しちゃってさ」
信号が赤になると、先生は、グラサンを外しやっと私の目を見てくれた。
「直・・・綺麗だよ。すごく似合ってる。大人っぽくてびっくりした」
「先生・・・」
なんだかかわいい。
私以上に照れてる先生がかわいい。
「中学の同級生に会うの久しぶりだろ?俺、すっげー心配。こんな綺麗な直を見て、みんなどう思うんだろう。あぁ・・・心配だぁ!!」
「先生、やきもち?大丈夫だよ~!みんな綺麗だから」
先生は、直は特別綺麗だって言ってくれた。