白いジャージ3 ~先生とバージンロード~
私達の集まるホールは中学校の前にあり、同じ中学だった友達はみんな同じホールに集まることになっていた。
ホール前のベンチでゆかりと待ち合わせをしていた。
もちろんゆかりを送るのはたっくん。
「まだだね。ゆかり・・・」
「寒いから、あいつら来るまで車の中にいろよ」
先生はそっと手を握った。
「行かせたくねぇ・・・俺以外の男に見せたくない」
そう言ったあと、ため息をついた先生は、冗談だよって笑った。
窓からホールの玄関を見ると、晴れ着姿の女の子がたくさんいた。
男子はほとんどスーツで中には数人はかまを着ている子もいた。
「終わるまで待っていたいけど、帰るわ。成人式の後って、久しぶりの再会だからゆっくりしたいだろう。みんなでご飯とか行くだろうし。俺は大人しく家にいるよ」
「えーーー!いいよ。先生、待っててよ」
「だめ。俺が待ってるとお前は俺に気を遣って楽しめないから」
そんなことないよ、先生。
私は先生のものなのに。
「さっき言ったことは気にしないで楽しんでおいで。まぁ、ちょっと心配だけど信じてるから」
さっき言ったこと。
・・・行かせたくないってセリフかな。
嬉しかったよ。
独占されるとドキドキする。
先生のわがままや、嫉妬心が見えると愛されてるって感じるんだ。